Webライターとして活動するうえで欠かせないのがポートフォリオです。

ポートフォリオとは作品集のことで、案件に応募する際に提示すると採用される確率が格段に上がります。そんなポートフォリオですが、意外にも持っているWebライターは多くありません。そのため魅力的なポートフォリオを制作すれば、ほかのライターと一気に差別化できます。

本記事ではWebライターのポートフォリオの作り方完全マニュアルと題して、プロのライター講師が徹底的に作り方を解説します。

中嶋祥汰
この記事の監修者

フリーランスライター歴3年。2020年にアフィリエイトサイトを立ち上げ、2022年9月に事業売却。アフィリエイター→Webライター→Webディレクター→マーケターの経験を得て、現在は企業のオウンドメディアの編集長や運用代行、記事ディレクションを担当。
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    失敗しないWebライターの始め方入門ガイド|500記事以上執筆したライターが解説

    Webライターにおけるポートフォリオとは

    Webライターにおけるポートフォリオとは、制作した記事をまとめた作品集のことです。

    リンクツリーのようなリンクまとめサービスに、「自身の記事のリンクを貼り付けてまとめたもの」とイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。

    たとえば、以下の画像は当スクールの代表中嶋が「forio」というポートフォリオ作成サービスを用いて、作ったWebライティング用のポートフォリオです。

    クライアントに対して、それぞれの記事ごとにリンクを提示しなくても、forioで作った自分専用のポートフォリオのURLを提示すれば過去に作った記事がすべて見せられます。

    名刺はポートフォリオの代わりになるの?

    名刺は自己紹介の役割にしかすぎません。

    記事のクオリティを判断できないためポートフォリオの役割は果たせず、案件に応募する際、クライアントに提示しても何も効果もないでしょう。経歴や名前などを簡単に見られて終わりです。最悪見られない場合もあります。

    名刺は「自分の自己紹介を補完するもの」と捉えておくほうが賢明です。案件の獲得を目指すのであれば、noteなどの媒体で記事を作成し、ポートフォリオの作成に注力するほうがいいでしょう。ただし、名刺にポートフォリオのURLやQRコードなどを貼り付けると、役立つ可能性はあります。

    ポートフォリオなしでWebライティングの案件を獲得するのは難しい?

    単価の低いWebライティングの案件(文字単価0.5〜1円)であれば、ポートフォリオなしでも獲得できます。しかし、文字単価が2円以上になってくると、ポートフォリオなしでは案件の獲得が難しくなります。

    理由としては、単価が上がることにクライアント側の採用基準が厳しくなるからです。応募者の実力が見えなければ、「この人採用して大丈夫かな」「採用して質の低い記事だったらどうしよう」と不安になります。

    たとえば、あなたがWebライターを採用する側で、クラウドソーシング に掲載した案件にWebライター歴が2年のAさん、Bさんの2人が応募してきたとしましょう

    Aさんは自身でブログ運営を行っており、たくさんのポートフォリオを持っています。毎日記事を書いているため、新しい記事をブログにアップするたびに、リアルな記事のクオリティが見えます。書いた記事の検索順位も実績として提示してくれるので、SEO対策のスキルなども非常に判断しやすいです。

    その一方でBさんは、一切ポートフォリオはありません。これまで執筆した記事はクライアントとの間で秘密保持契約を結んでいるため、公開することは不可能です。現在のWebライティングスキルはブラックボックスのため、これまでの経歴などからレベルを判断するしかない状況です。

    あなたはAさんとBさんどちらを採用しますか。ほとんどの方がAさんと答えるのではないでしょうか。理由は明確で、ポートフォリオがあることで、リアルなスキルがわかるからです。

    クライアントは多額のお金を投資してWebライターを採用します。お金を支払う以上、具体的なスキルが見えない人材の採用は避けたいところです。「低品質な記事を納品された」「依頼したお金が無駄になった」などのトラブルを極力避けるため、ポートフォリオで実力が見えるWebライターのほうを採用するわけです。

    Webライターで文字単価2円以上の案件を獲得したいのであれば、ポートフォリオはかならず用意しましょう。

    Webライターのポートフォリオで記載するべき項目5選

    Webライターのポートフォリオで記載するべき項目を5つまとめました。

    自己紹介

    ポートフォリオを作るなら自己紹介は必須項目でしょう。

    自分がこれまでどのようなキャリアを歩んできて、Webライティングではどんなジャンルを得意としているかなど、案件に採用されるために重要な要素です。副業でWebライターをやっているのであれば現職の実績、本業がWebライターであれば前職で頑張ったことや取得した資格などを提示しましょう。

    クライアントは一緒に仕事をする以上、採用する人がどういう人物なのか知っておきたいところです。ポートフォリオを作るなら、かならず自己紹介を記載するようにしましょう。

    実績

    Webライターにおける実績とは、これまでどれくらいの数の記事を納品してきたのか、どんなジャンルで執筆を行なってきたのかなど、具体的な成果のことです。

    執筆してきた本数だけでなく、実際に執筆した記事のURLや狙ったキーワードの検索順位、アクセス数なども公開できるとより効果的です。検索順位で1位を獲得した実績などがあれば、ほかのライターと明確に差別化でき、採用される確率も高まるでしょう。

    とはいえ、初心者のWebライターの方が、実績を公開するのは難しいところです。クライアントに納品した成果物があっても、秘密保持契約によって実績としての公開はできません。

    初心者の頃から実績が欲しいなら、自分でブログを作成し実績を作るか、記名記事が作成できるWebライティングスクールを受講するなどして対処しましょう。

    業務範囲

    あなたが担当した案件で、どこまで業務範囲を担当したのか記載しましょう。記事制作のみであれば「記事制作」と記載すれば問題ありませんが、記事コンテンツの企画から執筆、編集およびリライトまで担当した場合はそちらも記載します。

    とくに企画から担当できるWebライターはそう多くはありません。上流工程から記事制作に携われることをアピールするためにも、業務範囲は具体的に記載しましょう。

    対応単価

    Webライターの報酬形態は、2つのパターンに分かれます。

    • 文字単価:1文字当たりの単価のこと
    • 記事単価:1記事当たりの単価のこと

    業務範囲と一緒に、どのくらいの単価で対応したのかざっくり記載しておきましょう。このとき、あまりにも単価が安すぎると、募集者から下に見られてしまうケースもあります。1文字1円以下の場合はポートフォリオに記載せず、単価が1円以上になってから記載するようにしましょう。

    クライアントの口コミ

    クライアントからの口コミがあると、案件に採用される可能性が高まります。あなたがどのような態度で仕事に臨んで、対応しているのかリアルに判断できるためです。

    もし適当な仕事をしていれば、クライアントからは口コミをもらえないどころか、悪い口コミをつけられてしまうケースもあります。しかし社会人として誠実な対応をしていれば、悪質なクライアントでない限り、悪い口コミをつけられることはありません。

    クライアントからの口コミは、新規案件に採用されるための重要項目です。いただいた口コミはかならずポートフォリオに掲載するようにしましょう。

    WORDGYMの受講生のポートフォリオ制作事例

    ここでは当スクール「WORDGYM」を受講した受講生のポートフォリオの制作事例を紹介します。

    ぜひポートフォリオ作りの参考にしてみてください。

    Mihoさんの制作事例

    Mihoさんには当スクールの受講中に、「恋愛・婚活」と「美容」ジャンルのポートフォリオを制作していただきました。最初は記事の執筆に手こずっていた様子でしたが、レッスンを繰り返すうちに徐々に慣れることに成功。

    ご自身のマッチングアプリによる婚活などの経験を活かして、ポートフォリオの制作に励んでいただきました。現在は美容&恋愛ライターとして活躍してもらっています。

    Mihoさんのポートフォリオ制作事例は以下のリンクからご覧ください。

    【厳選】おすすめの婚活サブスク3選!オフラインとぶっちゃけどっちがいいの?

    ベルロード縁結びサポートの口コミ・評判は?4つの特徴やメリット、サービス利用のステップを解説

    もりゆうこさんの制作事例

    もりゆうこさんには当スクールの受講中に、「旅行」ジャンルのポートフォリオ制作をしていただきました。

    もともとライターとして活動していたこともあり、基礎的な文章スキルは身についていたものの、独自性やロジカルな文章を苦手としていたためそちらを改善。現在は「総合旅行業務取扱管理者」の資格を活かして、旅行ライターとして活躍してもらっています。

    もりゆうこさんのポートフォリオ制作事例は以下のリンクからご覧ください。

    【22/11月最新版】旅行サブスク(定額)のおすすめ計12社を旅行のプロが徹底解説!

    Webライターのポートフォリオ作成で絶対にやってはいけないNG項目

    ポートフォリオを作成する際は「クライアントに納品した記事を無断で使用しない」これだけはかならず注意してください。あなたが作った記事だとしても、クライアントに納品したら所有権はクライアントが持っています。クライアントに連絡せず無断で使用したら著作権違反になり、秘密保持契約に違反することになります。

    相手型が受けた損害によっては、損害賠償請求を請求されるケースもあります。クライアントに納品した成果物をポートフォリオにする場合は、かならずクライアントに連絡を入れましょう。もし許可が下りない場合は、素直に従ってポートフォリオにするのは諦めましょう。

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